本日は世田谷団体戦のB大会


だったのであります。

しかし、外は昨日から雨が降り続いています。


 「えー、この雨で本当に大会なんかやるのー?」


と開催には半信半疑だったものの、


 「もし大会がふつうに開催していて、ボクだけ行かなくて棄権になったらやばいよな。つうか、その前においら監督だから雨でも行かないとな」


と、雨のなかをどうやって会場の世田谷区立総合運動場に行くかを悩んでいると、さっきまでけっこう激しく降っていた雨が小降りになってきたのであります。

なもんで、「これはチャンス」と自転車でさっそうと出かけ、8時45分には総合運動場に着いたのですが、そのころには雨はやんでいました。

そして最初の試合は9時からはじまる予定なのですが、9時の時点で天候不順で中止が決定されると以降の試合はすべて中止になるのであります。

しかし、最初に試合を組まれたチームはどんなに雨が降っていようが中止の決定がされるまでは試合があるかもしれないので、みんな「本当にやるんですか?」といった感じでぽつりぽつりと集まってきています。

ちなみに私たちのチームは試合は10時からなので9時30分に集まれば十分なのですが、雨で中止だと勝手に判断して1人でも試合の15分前までに揃っていないとその時点で棄権とみなされてしまうので、


 「こりゃ、やるな」


と寒さでかじかむ指でメンバーに「雨は降ったりやんだりしていますが大会はありますのでご集合ください」というメールを送ったのであります。

そして雨が降ったりやんだりを繰り返すなか、いよいよ大会がはじまりました。

今回はスクールのなかから私たちを含めて3チームが出場していて、そのうちの2チームが9時から試合が組まれていたので、その2チームの試合をネット裏から観戦しながらメンバーが集まるのを待ったのであります。

すると一番遠方に住んでいるK谷さんから、


 「いまから自宅を出るので到着は10時ちょうどになります」


とかいうメールが送られてきて、


 「試合開始の15分前にメンバーが揃ってないと不戦敗になってしまうんじゃ、急いで来んかい、こりゃー」


なんてメールを送っているうちに、メンバーが1人、2人と集まってきたのですが、9時40分になってもK谷さんが到着する気配がありません。


 「……K谷さんが間に合わなかったらどうします?」

 「……トイレに行って帰ってこないっていうしかないんじゃないですか」

 「別にいうのはかまいませんけど、いずれにしても試合開始の15分前にいないとまずいと思うんですけど……」

 「……じゃあ、ぎりぎりまで受付を遅らせるしかないですね」

 「それでも間に合わなかったら?」

 「替え玉」

 「いまから電話して来られるような人います?」

 「……N村さん」

 「たしかにN村さんは登録してあるから出られますけどね。じゃあ、あと5分で総合運動場に来いって電話すればいいですか?」

 「……いや、それは無理」

 「じゃあ……あっ、来た! 来ましたよ!」

 「ぎりぎり間に合いましたね」


雨がそぼ降るなか、びしょぬれで自転車置き場に自転車をとめているK谷さんを確認してから受付に飛び込み、間一髪ぎりぎりで間にあったのでありました。