明日(12月15日)は出社


であります。

例年に比べれば年末の忙しさは日本の冬の寒さと同様、年々やわらいできているような気もいたしますが、年の瀬もつまってくるとそれなりに忙しくなるものであります。

つうか、この時期に忙しくない印刷所や出版社はつぶれる寸前のところしかありえないと思うのですが、神保町あたりにある出版社のなかにはヒマでヒマでしょうがないところもあるようです。


 「いやーなんかヒマでヒマで仕方ないんだよね」

 「けっこうなことじゃないですか。いろんなことができて」

 「でも、することっていっても掃除くらいしかないんだよ」

 「え? でも、掃除っていったってする場所なんか限られてるでしょう?」

 「そうなんだよね。だから掃除もするところがなくなちゃって、みんなで来年の話をしてる」

 「へー、いい会社ですね」

 「でも、こんなんでいいのかって思うことあるよ」

 「まあ、たしかにそうかもしれませんが、毎日ヒマでヒマで仕方がなかったとしても、別に会社がつぶれなきゃそれでいいでしょ?」

 「まあ、そうなんだけどさ」


世の中にはあんまりにも忙しくて仕方がないところもあれば、ヒマでヒマでしょうがないところも存在するわけです。

でも、「……することがなかったら作ればいいんじゃないの?」といおうかとも思ったりもしたのですが、そのときはあえてなにもいいませんでした。

もし私が毎日ヒマでヒマでしょうがない会社にいたとしたら……毎日が楽しくて仕方がない、もしくは苦痛で仕方がないかのどっちかだろうなあ、たぶん。