犬は人につき、猫は家につく
引っ越しのために実家に預けっぱなしだったコタローとコジローが約4か月ぶりに自宅に戻ってきたのであります。
といっても、コタローとコジローは引っ越し前に実家に預けられていたので、新居に来るのは初めてなのですけれども。
で、愚弟の車で自宅まで送ってもらったのですが、なぜか家の中に入るのをいやがるコタローとコジローをむりやり家のなかに放り込み、車のなかから荷物を下ろして「やれやれ」なんていいながら家のなかに戻ったら、2匹とも姿がみえません。それどころか名前をよんでみても物音ひとつしないので、
「……まあ、そのうちにお腹が減ったら出てくるだろう」
とほっぽらかしていたのであります。
けれども、ふだんなら夜の12時前後になると「ニャーニャー」いいながらご飯の催促に来るのですが、今日にかぎってカサリという音すらしません。
「やっぱり猫にとって引っ越しってストレスなんだなあ。ご飯も食べに来ないなんてよっぽどのことだもの。なんか悪いことしたな……」
なんて思いながら、にゃつらが姿をあらわすのをずいぶん遅い時間まで待っていたのですが、いっこうに出てくる気配がないので、仕方なく部屋の隅のほうにキャットフードとにぼしを入れたお皿を置き、食べてくれるといいなと思いながら眠りについたのでありました。