[会社]Macチームに新入社員が入るらしい


という事実をE代からリークされたのである。

それは私が出社してすぐにフィルムセッターとプレートセッター(CTP)が置いてある部屋(プレートセッターは繊細な機械なので別の部屋に隔離されて完全に空調されている)で廃液のタンクを換えていたら、ふだんはそんなところに用事のないE代がわざわざその部屋に入ってきたことからはじまった……。

以下、その概要。


 E代「totsugekiさん、おはようございます」

 「……おはようございます」

 E代「ちょっとお聴きしたいことがあるんですけど……」

 「はあ、なんですか?」

 E代「実は来週(10/11)なんですけど、新入社員の人が来るって知ってます?」

 「……いいえ」

 E代「その再来週(10/17)にも新入社員の人が来るっていうのは?」

 「……いいえ」

 E代「じゃあ、来週入ってくる人に月刊誌を担当させるっていうのは、当然……」

 「知りません」

 E代「部長とか課長からなにかいわれました?」

 「いいえ」

 E代「私が部長に聞いたかぎりだと、totsugekiさんには今回の月刊誌を下版するまで来てもらえるって聞いたんですけど……」

 「……ボクはそんな話してませんし、そもそもそんなこと聞かれちゃいませんけど」

 E代「……やっぱり」

 「新入社員が入るんですか?」

 E代「ええ、来週に1人、再来週にもう1人」

 「ああ、そうなんですか。別に1人入ろうが、2人入ろうがボクには関係ありませんけどね」

 E代「部長がいうには来週から来る人は経験者らしいんだけど……」

 「経験者っていったってピンからキリまでありますからねえ。それにこんな会社に入るくらいだからたいした経験者じゃないと思いますよ」

 E代「それは来てからじゃないとわからないけど……」

 「それに経験者だったら別に引き継ぎなんかしなくてもいいんじゃないですか? (ドキュメントを)みればわかるようになってますしね」

 E代「う〜ん、そうもいかないのよね。ちゃんと引き継ぎをしてもらわないと……」

 「でもボクは新入社員が入るのも知らないし、誰に引き継ぎをすればいいのかも聞いてないんですけど」

 E代「そうよね。とりあえず新しい人が入ったら、3人でちゃんと打ち合わせをしないといけないのよね……」

 「つうか、なんでボクたちがそんなことを気にしないといけないんですか? そんなことを考えるのは管理職の仕事でしょう?」

 E代「それはそうなんだけど、引き継ぎをしてもらわないと私が困るのよ」

 「だからボクは会社にはちゃんと引き継ぎはするっていっているのになんにも音沙汰がないんですから、そんなのボクの知ったこっちゃないですよ」

 E代「……いつまで会社に来るつもりなの?」

 「退職願の日付は10月15日になってますけどね。会社側にはなんでもいいから引き継ぎだけはちゃんとしたいとはいってありますよ。でも向こうからなんにもいってこないんでボクもなんにもいってませんけど」

 E代「……そういうところがおかしいのよね。この会社。この前、総務部長に聞いたらtotsugekiさんの退職願もまだ受理していないとかいってたし……」

 「ボクにいわせればこの会社にいる人間はみんなおかしいですけどね」

 E代「とにかくtotsugekiさんが辞めるまでに新入社員の人に引き継ぎだけはしてもらわないと……」

 「でもボクは誰に引き継ぎをすればいいのかすら聞いてませんけどね。それにあのバカ(ドブチョー)、ボクが下版するまで来るなんてなんで勝手に決めてるんですか?」

 E代「……いや、私が部長にいつまでtotsugekiくんに来てほしいのかって聞かれたから、少なくとも今月の下版までは来てほしいっていったら、じゃあ私のほうからそういうふうにいっておくっていってたの」

 「ああ、そうなんですか。それっていうのはボクが来週ずーっと休みを取るとかいう可能性は含まれてないわけですね?」

 E代「……そうらしいわね」

 「そうですか。じゃあ来週ずーっと休みにしますか」

 E代「いやいや、そんなことされたら新しく来た人がすることがなくて困っちゃうわよ」

 「別にボクはまったく困りませんけど」

 E代「……totsugekiさん、この会社に本当に愛想が尽きているんでしょう?」

 「そりゃそうですよ、なにをするにも対応は遅いわ、体制は変える気はないわで、辞めるっていったらいったでもっと対応が悪いわで話になりませんよ」

 E代「まあまあ、そういわずに。totsugekiさんには本当に申し訳ないのだけれどもとりあえず下版までは来てもらいたいんだけど、ダメ?」

 「いや、別にそんなこといわれなくても下版までは来るつもりですよ。ただ、自分の口からはいいませんけどね。それこそ会社側との交渉じゃないですか?」

 E代「会社からいわれたら来るってこと?」

 「ですから交渉です」

 E代「じゃあ、会社から下版まで来てくれっていわれたら……?」

 「会社に来るかわりにボクに有利な条件を会社から引き出すだけです」

 E代「お金とかってこと?」

 「別にそういうわけじゃないですけど、まあそれも条件に含まれますね」

 E代「じゃあ、とりあえず下版までは来てくれるの?」

 「まあ、毎日来るとはかぎりませんけど、とりあえずは」

 E代「そう、よかった」

 「別にボクはよくありませんけどね……」


まあ、下版まで来るっていうのは退職届を出したときから想定していたので、別にいいのだけれどもさ。

それにしてもMacチームに2人も入れるっていうのは私たちのときもそうだったのだけれども、求人の募集をかけると手間もお金がかかるから、採用するのが1人じゃもったいないからついでにもう1人入れちまえっていう考えなのだろうが、


 だったら最初から私が「人手が足りない」っていったときに入れろよ!!


と思うのだが、アホな会社がなにを考えているのかは不明だし、ましてやアホな会社がすることなぞ理由も知りたくもないのだが、しょせんアホな会社にとっては社員は使い捨てだから、優秀だろうが優秀ではなかろうが関係はないのである。

なんにもしていなかろうが、居眠りをしていようが、とにかくただそこに人がいればいいのだ。

これこそまさにマンパワーであるな(いや違う)。

ま、来週入ってくる新入社員がどんな人か楽しみですのう。

私の厳しい指導についてこられるかな(ニヤリ)。