[グルメ]平井 ぱくん
久しぶりに平井のぱくんに行ってきたのである。
この店は知る人ぞ知る名店なんである(迷店ともいう)。なにしろこんなお店が駅前のこんなところにあるとはお釈迦様でもわかるまい(それがいいのだが)。
一見怪しい雰囲気の内装、マスターのやる気があるのかないのかよくわからん態度*1。いちげんのお客さんならこの店は本当に大丈夫なのかと思うに違いない。
しかし豊富なメニューに、庶民的な価格設定、そして出てくる料理は意外においしい*2というこのギャップがたまらんのであるな。
で、先日OT隊長の奥さまが10何年勤め上げた会社を退職されたので、その慰労とお祝いをかねて(というか、90%くらいはお祝い)こんなに遠いところまで出張して慰労会をやったというわけ。4人で開店時間の18時から押し掛けたのだが、前もって予約をしておいたにもかかわらず、マスターはまだ厨房に入られていない様子。
不審に思っていると、リエコさん(店のママさん)いわく「予約は承ったのですが、私が伝えるのを忘れてしまったらしくて……。すいません」とのこと。
……いやいや大丈夫ですよ。なんとなくそんな予感はしていました。それにみんな大人なので別に取り立てて騒ぐようなこともないし。
なもんで、まずは生ビールを頼み、その後おつまみセット(お好きな飲み物1杯+おつまみ5品=1,000円)に切り替えてもらい、軽くつまんでいると*318時20分ごろにマスターが颯爽と登場。
それからはめいめい食べたい料理を頼み、豆腐チゲやら野菜の天ぷらやらカシューナッツやらさんざん食べ尽くしたあとに、私はおつまみセットのホタテの刺身が美味しかったのでホタテのフライと茄子の大根おろしがけを頼んだのだが、みんなの胃袋にはちときつかった様子。
その間も奥さまとW隊長と私は日本酒の燗を飲み続け、奥さまも会社を辞めた反動というか、肩の荷が降りたというか、辞めてせいせいしたせいか、久しぶりに●●節(●●は奥さまの旧姓)が炸裂。
「だからお前はダメなんだよ〜!!」
「私には愛があるけど、あいつには愛がない!!」
「あいつは高いところから物をみて、人のこと見下しているんだよ!!」
「お前は節操がないからダメなんだよ!!」
とかなんとかさんざんいわれてました、W隊長。
で、そうやっていわれるたびにW隊長が
「いや、それは違いますよ!!」
「いや、違いますよ!!」
「いやっ!!」
って必死に否定をしているのに、奥さまにまったく取り合ってもらえないのもいつもどおり(お約束なんである)。
しかし、ぱくんに行ったのは本当に久しぶりだったが、あいかわらずどの料理も美味しく、ちょっと食べ過ぎてしまったか。しかし、つい5〜6年前には真夜中に行って、きまぐれ弁当(おまかせの弁当なのだが、けっこうな量がある)を食べたりしていたのを考えると、複雑な気持ち。
で、「だ〜か〜らお前は」「いやっ、違いますよ!!」なんていっているうちにいい時間になってしまったので、駅前のカラオケ「プリテンド」になだれ込む。バーボンのソーダ割りを飲みながらさんざん歌いまくったのだが、ぱくんで日本酒をガブガブ飲んだうえにバーボンなんか飲んだものだから、悪酔いをしてしまったらしく、ちょっぴり気分が悪くなってきた。
そのうちに酒が回ってきたらしく激しい睡魔に襲われ、目を開けていることさえ辛くなってきたのだが、ふと気がつくとW隊長とOT隊長の奥さまはソファーでぐっすりと眠っており、それを横目にOT隊長は一人で歌を歌い続けていたのであった。
……あんた、なんでそんなに元気なの? といおうと思ったのだが、それすら口にする元気もなく、私は眠らないようにひたすらがんばっていたのだった(横になってもよかったのだけれども、一応お金とか払わないといけないし)。
そして閉店時間の4:30になったところで、最後まで元気だったOT隊長がお金を払って店を後にしたのだが、そんなことなら私も我慢せずに眠っておけばよかった。いや、その前にごちそうさまをいうべきなのだが、いったのかどうかも覚えていないのでここでいっておこう。OT隊長、ごちそうさまでした。
かなり酔っぱらっていた私は電車のなかでぐっすりと眠りこけていたのだが、奥さまに代々木で起こされ、ふらふらと電車を乗り換えて自宅に帰ったのだが、途中どうやって帰ってきたのかはさっぱり覚えておらず、自宅に着いてコタローとコジローにご飯を催促されたのは辛うじて覚えているが、やはり徹夜明けは老体には堪えますのう。
別れ際、奥さまは意外にすっきりとした顔をされていたのはよいのだが、OT隊長のあの元気さはなんだったのだろうか。いまでも謎である。
しかしOT隊長はこのメンバーのなかでは一番虚弱だという事実を鑑みるに、なにかロウソクの最後のゆらめきっぽいものを感じつつ、かなり無理をされたのではないかと推測されるが、聞いても教えてくれないだろうからそのことには触れないでおこう。
ぱくんには近いうちにもう一回くらい行きたいものである。
と書いてまとめとしておく。