コシバイタノム


一ヶ月ほど前にe493さんと私の自宅でサイバースペースカレーをいただいたときに、彼女ができそうだという話をしたのであります。

すると、e493さんは「よし、じゃあうちのかみさんとtotsugeki君の彼女を会わせよう」と、ものすごくノリノリだったのであります。おまけに、


 「わざわざ場所をセッティングしたりすると相手もかまえちゃうから、店でばったり会ったことにしよう」


なんてことをおっしゃる。


 「いや、でもそんな偶然に会ったみたいなことをするほうがおかしくないですか?」

 「おかしくないよ。ていうか、totsugeki君と彼女がお店にいるときに、自分たちが入っていって、“あれ? 偶然だね”っていうほうが自然じゃん?」

 「……そんなもんですかね。よくわかりませんが、そんな小芝居いりませんよ」

 「いーや、必要だって」

 「いや、そんな小芝居いらんでしょう」

 「わかってないなあ、そういうのが必要なんだって」

 「いえ、絶対にいりませんて。ていうか、e493さんの奥さまと会って“彼女はtotsugeki君にはあわない”っていわれたらどうするんですか?」

 「そのときはそのときだよ」

 「なんですかそれ」

 「なるようにしかならないからかみさんに会わせろって」

 「いやです」

 「じゃあ、かみさんはいいから俺に会わせろ」

 「いやだ」


と猛烈に否定していたのでありますが、結局e493さん夫妻にお時間を取っていただき、彼女と会ってもらえるようにお願いすることになりました。

ていうか、e493さん夫妻に直接会って紹介をしておかないと、彼らが私にとってどういう人たちかというのを彼女に説明するのがめんどうくさいんですね。

しかし、私に恋人ができたというだけでまるで自分のことのように喜んでもらえるのはとてもうれしいのですが、彼女ができた=すでに結婚が決まった、みたいにいわれるのはちょっとどうかなと思ったりもするわけです。


 「ああ、なんか二人の喜ぶ顔とうかれた姿が目の前に浮かぶようだなあ……」


まあ、e493さんのおっしゃるとおり、人生というのはなるようにしかならないものなのかもしれません。