本日はきゅうきょお誘いがあって


白山に出張して酒を飲んできたのであります。

あまりにも突然だったので「遅れて参加させていただきます」という返信をしたものの、そういった日にはめずらしく定時であがれたので、モバイルGoogleマップを頼りに会社から大曲を通って伝通院(でんづういん)経由で白山まで徒歩で行ってみたのです。

すると、タクシーで行くと15分かかるルートをわずか20分ほどで白山に到着してしまいました。

まあ、山をひとつ越えれば向こう側は白山通りなのですから、道さえわかっていればどうということはないのかもしれません。


 「あれ、思ったより近いんですのう」


なんてひとりごとをいいつつ、白山下にある焼酎の店「初垂(はなたれ)」へと乱入したのであります。

ちなみにメンバーはN山書店の社員が1人、元N山書店の人が2人という取り合わせでありますが、すでにはじまっていました。


 「すいません、遅くなりました」

 「あら!? ずいぶん早いじゃない」

 「いやー、今日はたまたま定時であがれたものですから」

 「それにしてもずいぶん早いよね、自転車?」

 「いえ、歩きです」

 「えー、歩きー?」

 「元気すぎ」

 「いやあ、思ってたよりもけっこう近いんですよ」


なんて会話をかわしつつ、まずはビールで乾杯したのですが、私が肉と揚げ物をセーブしているのを知ってか知らずか、肉や揚げ物が次から次へと出てくるわけです。


 「なんでそんなものばっかり頼むんだよー」


と思いつつ、なるべく不自然ではない程度に手をつけないでいたら、料理がまったく減りません。


 「あれ? totsugeki君食べてる?」

 「……え? ええ、いただいてますよ」

 「あら、そう。totsugeki君が好きだろうと思って多めに頼んでおいたからじゃんじゃん食べてね」

 「あ、そうなんですか、ハハハ……。ありがとうございます」

 「そうだよ、オレだって一生懸命食べてるけどtotsugeki君も食べてくれないと全然なくならないよ」

 「あ、やっぱりそうですよね、ハハハ……。じゃあ、いただかせていただきます……」


てなわけで、平日だというのに運動をしている休日よりも多くのカロリーを摂取してしまい、おまけにやけに強い焼酎(泡盛)を頼んでしまったせいですっかり悪酔いをしてしまったのであります。

そしてふと気がつくと、とっくに終電がなくなっており、仕方なく白山からタクシーで自宅に帰ってきて、


 「ああ、あんなにカロリー摂取したのになんかお腹減ったなあ……」


なんて思いながら、にゃつらにニャーニャーいわれつつ、倒れこむように眠りについたのでありました。