風邪っぴきコジロー
本日の明け方、「クシュン!」という音と冷たい飛沫が顔にかけられたせいで目をさまされたのであります。
「うお!? なんだ?」
と飛び起きると枕元にコジローが私の顔をのぞきこみながらちんまりと座り込んでいたのであります。
「……ん? コジーどうした?」
と顔にかかった飛沫をぬぐいながら声をかけると、またもや「クシュン」とさきほどと同じ音がしたと同時にコジローの鼻水が私の顔にかけられたのであります。
「おいおい、勘弁してくれよ。っていうか、風邪?」
とティッシュで顔をふきながらコジローを抱き上げると、またもや「クシュン」と音がして今度は胸元に鼻水が……。
「……ていうか、お前わざとやってるだろう?」
とティッシュでコジローの鼻をぬぐいながら、体をあちこちさわってみるとふだんより張りがなくクッタリしているうえに体温が低い様子。
「ありゃー、こりゃ医者に行かないとダメなんじゃないか」
とコジローの顔をのぞき込むと今度は至近距離から「クシュン!」とやられ、顔が飛沫まみれに……。
「……お前、絶対にわざとやってるな」
と、また鼻水をかけられる前にとりあえずにぼしを与え、
「ほれ、食べたらもう眠りなさい」
と促すと、ふがふがいいながらにぼしを食べていたのですが、食べ終わるとすぐにモソモソと自分のベッドに戻って横になったらしい様子。
しかし、遠くのほうから「ズスー、ズスー」とつまった鼻で息を吸う息苦しい音が聞こえてきてなかなか寝付けません。
「あいつ、なんで風邪なんか引いたんだろう? でも、急に仕事休めないしなあ……、どうしたもんかなあ。しょうがないから母ちゃんに病院に連れてってもらうか……」
なんてことを考えながら浅い眠りについたのでありますが、本当にどうしたもんかなあ。