新居生活2日目(真夜中)
「そのうちお腹が減ったら姿をみせるだろう」なんて思いながら、のんびりと自分の食事をすませてコジローが出てくるのをじーっと待っていたのですが、ここのところ夜更かしをしていたせいか、いつのまにかぐっすりと眠りこんでしまいました。
「ああ、なんか疲れた……」
とぐっすり眠りこけていたら、突然
ガタガタドカン!!
というなにかが落ちてくるものすごい音で目が覚めたのであります。
「なんだ!? どうした?」
と私が、はっと上をみあげると段ボールの上からぎらぎらした目でこちらを見下ろしているコジローの姿がカーテンの明かり越しにみえました。
「おお、コジーやっと出てきたんか」
と声をかけながらふと枕元に目をやると、すぐそばにマウスやキーボードを入れて積んであった段ボールが無残にひしゃげて中身が散乱していました。
「コジー、おいらのこと殺す気か……」
状況から察するに、どうにもお腹が減って我慢ができなくなったコジローが隠れ家から出てきて眠っている私を起こそうとしたようなのですが、私が「ふさふさ……」などといいながらぐっすりと眠りこけていたために、あまりにもお腹が減ったコジーは物を落として(大きな音を出して)私を起こそうとしたらしいのです。
しかし、コジローがあまりに空腹で怒っていたせいか、えらくがんばって自分の体よりも大きな段ボールを私の枕元に落としたために、あやうく頭をぶっつぶされそうになったのであります。
「……まあ、なんにせよ出てきてよかった、よかった」
と、頭をつぶされそうになったことも忘れ、がつがつとご飯をむさぼるコジローをながめながら、ほっと一安心したのでありました。