[テニス]調布緑ヶ丘テニスコートでの第二ラウンドはきゅうきょ大学生を交えてダブルス


2007年8月23日のエントリー(d:id:totsugeki:20070823)の続き。

急にダブルスのメンバーが1人足りなくなってしまったおっさん3人はテニスコートの脇でいまだに協議を重ねていたのでありました。

 「……やっぱり向こうの若者に声をかけるしかないですよ」

 「……そうだよなあ、いまからじゃ誰か呼んでも間に合わないもんなあ。それしかないか」

 「だったら、やっぱり女の子のほうがいいんじゃない?」

 「いや別に来てくれるんなら誰でもいいんですけど、ゲームしようっていうのに女の子はどうなんですか?」

 「……俺は楽しいけど」

 「でも、相手が女性だとなにかとまずいんじゃないですか。というより、こっちが本気だして負けたりしたらかなりまずいですよ」

 「そういわれりゃそうだなあ。負けたらショックでかいよなあ……」

 「じゃあ、男ってことでいいですね」

 「ああ、そうだな。俺もそのほうがいいと思うよ」

 「じゃあ、それでお願いします」

 「え? 俺が行くの?」

 「そりゃそうですよ。今日のテニスはU田さんの仕切りなんですから」

 「えー、俺かよー」

 「時間がもったいないから早く! 早く!」

 「……そうだな、よし。しょうがねえから行ってくるか。……でも、その前にタバコ1本吸ってもいい?」

 「そんな時間ないですよ! 早く! 早く!」

 「一服くらいさせてよー」

 「なんでなんにもしてないのに一服する必要があるんですか!? もう早く! 早く!」

……てなわけで、あまり気が乗らなさそうなU田さんをはつらつとテニスの練習をしている若者たちのコートへと送り出したのでありました。

で、誰にどんな交渉をしたのかは定かではありませんが、結果、男子を1人駆り出すことに成功。

 「おーい、借りてきたよ」

 「ナイスU田さん!」

 「練習中のところすいません」

 「あ、いえ……。よろしくお願いします」

 「こちらこそよろしくお願いします」

 「じゃあ、さっそくはじめましょうか」

というわけで第二ラウンドはきゅうきょ大学生を交えたゲームになったわけですが、見知らぬおっさん3人に囲まれた若者はやはり緊張しているらしくストロークやサーブの動きがかなり固いわけです。

なもんで、私がリターンでないときに「遠慮しないでいつも打ってるみたいに打ってもいいよ! つうか本気出しちゃって!!」と挑発したら、いきなり

 ドンっ! パーン!!

とすごい音がして、ものすごいサーブがリターナーをかすめ、尻餅をついてあやうくそのサービスをかわした私のパートナーが

 「ちょっとよけいなこといわないでよ! あやうく殺されるところだよ!!」

なんて一幕もあったり、なかったり。

しかしというかやっぱりというか、若者はとても元気でおっさん3人はコートチェンジのわずかな間にもがぶがぶと水分を補給し、ちょっとでも休憩を取ろうとするのですが、若者は水も飲まずに直立不動で私たちを待っている。

 「……水とか飲まなくて平気なの?」

 「……持ってきてないですし、それにこれくらいなら全然……(注:これくらいの運動量なら水を飲む必要もないということらしい)」

 「ああ、そうか。それはごめんね」

 「いやあ、やっぱり若者はちがいますなあ」

 「でも、やっぱりほかの人が入ると緊張感があっていいね。逆にあのおっさん来なくてよかったよ」

 「そうですね。やっぱりうまいですしね」

 「動きがちがうよね」

 「そういえばあの集まりって女の子のほうが多いけど、みなさんどこの大学なの?」

 「……あれは合同のサークルなんです」

 「へえ、そうなんだ」

 「女子はこの近くの白百合女子大で……」

 「男は?」

 「……東京大学です」

 「へえー、東京大学かー」

 「ふーん」

 「……え? 東京大学!?」

 「はい」