[テニス]東綾瀬公園・15時00分〜17時00分
本日はO澤さんに誘われ,綾瀬に出張である.
15時から2時間という半端な時間だが,まあそれはそれでのんびりできていいのかもしれないなあなどと思いつつ,メールチェックをしながらなんの気なしにテレビをつけたら,WBC決勝戦の日本対キューバが放映されていたのである.
なもんで,テレビを横目にみながらメールチェックをしていたのだが,試合は松坂の好投で5回まで6-1で日本が優位に試合を進めており,
こりゃ,優勝はいただきかな
などと思っていたら,6回にピッチャーが松坂から2番手の渡辺俊介に変わり,あの独特のサブマリンで最初のバッターを難なく三振に取ったはいいが,その後ショートの川崎のエラーから2点を奪われ,
おいおい,大丈夫か?
となにやらイヤな雰囲気だなあとは思っていたのである.
しかし川崎にしても,ふだんは絶対にしないようなあんなエラーをしてしまうというのは,やはりプロとはいえ,ああいう大舞台ではさすがに緊張するのだろうなあと,練習ではしっかりと打てているのにゲームではミスを連発してしまう自分の姿と重なり,あのエラーは他人事には思えず,試合が気になってメールを読んでいるどころではなくなってしまい,マウスに手をかけたままテレビの画面に釘付けになっていたのである.
しかし,6回のキューバの攻撃の途中であいにく出かける時間になってしまい,試合の結果が気になりつつも出かけたのである.
そして時間の10分前にコートについたのだが,ふとベンチをみるとテニスウェアを着て,ラケットバッグを持っている男性が携帯電話をのぞき込んでいる.どうやら私同様,次の時間にテニスをするために待っているようだが,
はは〜ん,これは絶対にWBCだな
と思っていたら案の定,誰も聞いたわけでもないのに周りにいる人にWBCの試合結果を報告している.
つうか,そんなに野球が気になるのならテニスなんか来てないで家でテレビみてればいいじゃん
などと思いながら,その男性を冷ややかな目で眺めながらストレッチをしていたのだが,そうこうしているうちにO澤さんが到着し,挨拶をしてテニスコートに入ったのである.
そうしたら,ついさきほどまでWBCの試合結果を報告してくれていた男性が携帯電話から一瞬たりとも目を離さずに私の後ろからくっついてくる.
ええ!? もしかしてあの人,今日テニスするメンバーなの!?
と顔には出さなかったが,かなり愕然としたのである.
そして今回はO澤さんがテニスオフでメンバーを集めたらしく,参加メンバーは私を含めて男性が5人だったのだが全員が初対面で,その男性は1人で参加していたのだが,コート脇のベンチに向かって歩いている最中も野球の実況をし続けているその男性を,参加したほかのメンバーも私同様「お前,テニスコートに来たのならテニスに集中しろよ」的な冷ややかな目でみていたのである.
まあ,テニスをする人にもいろんな人がいるからな
と気を取り直し,私はコート脇のベンチに着いても着替えやストレッチを急ぐ風でもなく,携帯電話を凝視し続けているその男性をなるべく視界に入れないようにしつつ,そそくさとO澤さんとショートラリーからウォーミングアップを始めたのである.
そうしたら急にその男性が興奮したように
MVPは松坂ですって!!
と大声で叫んだのである.
これにはさすがにコートの中でアップしている最中のほかのメンバーはなにもいえず(しかも初対面だし),いまの発言はなかったことにしようというか,最初からこの男性の発言に関してはすべて突っ込みはなしでいきましょうといった感じの空気が流れていたのだが,バリバリの突っ込み属性の私は無視することができず,この一切空気を読まない発言に思わず吹き出してしまい,
ええっ!? MVPはイチローじゃないんですか!?
とおおげさに聞き返したら,
いえ!! 松坂がMVPです!!
とまるで我が意を得たりといった感じでMVPを発表し続けるその男性に対し,ほかのメンバーはもうなにもいうことができなかったのだが,やはり
ボクたち,テニスをしに来たんだからテニスに集中しようよ
といった感じの空気が流れていたのであった.
で,肝心のテニスだが,気になる野球実況中継男の実力はというと,ものすごい早さのサーブを打ち,ボレー・ストロークともに意外に上手だったのだが(というか,かなり上手い部類だ),とてもミスが多く,バリバリの突っ込み属性の私は
あ〜あ,野球ばっかり気にしてテニスに集中してないからだよ!!
と思いっきり突っ込んでやりたかったのだが,ミスをするたびに「すいません,すいません」と謝り続ける野球実況中継男に対し,大人な私は
ドンマイ
の一言で許してあげたのであった.
しかし,今回集まったメンバーはゲーム慣れしており,みな上手でものすごいショットを打つのだが,やはりミスが多く,そのなかで私はほとんどミスらしミスをせず,かなり満足のいくゲーム進行をしたのであった.
だが,いくらミスをしなかったといってもそれだけではすべてのゲームに勝つことはできなかったのだが,それでも自分が上手くなっているという事実を実感し,ご機嫌で自宅に帰ってきたのであった.
でも,上手い人たちとゲームをやると楽しいのだけれども,とても疲れるのであった…….