[会社]黒字で儲かっている会社にはお金がうなっている


このエントリーはもう書くことはないだろうと思っていたのだが、アホな人たちがいろんなことをしてくれるので、書かなくてはならないはめになってしまった。

個人的にはこんな会社は早くつぶれてしまえばいいと思っているのだが、なかなかつぶれないので記録として残しておくことにする。

まずは会社でプライバシーマークを取得することが正式に発表された。

それにともない新しい設備を導入するそうで、サーバを第三者に持って行かれないように鎖をつけたほうがいいとか、柵で被ったほうがいいとかコンサルタントらしきおっさんが口角泡を飛ばして熱弁していたが、どこまで本気なのかは不明。

しかし、そんなことをまじめにいっているおっさんもアホだが、それをウンウンいいながら聞いている当社の社長はもっとアホ。

そしてプライバシーマーク取得のための第一弾として、本日200万円もする最新式のシュレッダーが入ったのだが、やけにでかいわりに処理は遅い。こんなものを買わされるうちの会社は本当にいいカモだ。

おかげで業者はニッコニコである。

次に私のいるフロアに新入社員が来ることが判明。それも未経験者がWindowsチームに2人も入るらしい。

いくらWindowsが弱いからといって頭数を増やせばいいというものではないと思うのだが、聞いたところによると、部長と課長とよばれているおばさんが社長に

Windowsチームは未経験者ばかりになってしまって仕事が大変なんですう〜(自分たちが管理をしていないからこういうことになるのだが、責任はすべて辞めていったオペレータが悪いということになっているらしい)」

と泣きついたら、社長が

「そんなものは人を入れればなんとでもなる。じゃんじゃん人を入れろ」

といったそうな。

……やっぱり縄文原始人は考えることが違うな。

まあ、なんにせよ2005年4月1日から新たに社員が2人増えるらしいのだが、私のいるフロアは業者のいわれるままに最新鋭の機器が次から次へと導入されるので、それすら置く場所もない。

となると当然、新入社員が来ても机もなければ、椅子もないし、おまけにマシンもない。

そんなことは一目瞭然だと思うのだが、新入社員が来ることになり、はじめて座るスペースがないことに気がついたらしく、きゅうきょ机と椅子とマシンを新調するそうな。

そのうえ椅子も机も自分が使うわけでもないのに、カタログショッピングよろしくカタログをぱらぱらとめくってああでもないとかこうでもないとかいっているおばさんたちが視界に入ると無性に腹が立つのだが、今回導入されるマシンというのが知る人ぞ知るプロ用WindowsDTP PROX ELWIN(ここにリンクを貼ったりすると足がつきそうなので、どんなものか気になる方は自分で検索してほしい)だと聞いてさらにびっくり。

現在、当社にはELWINは2台導入されているのだが、これを使えるオペレータも2人しかいないので、まあ大変といえば大変なのだが、そこにELWINをもう1台導入して、新入社員のうちの1人にやらせれば少しはほかのオペレータも楽になるだろうという算段らしい。

しかし、このELWINというのはソフトとハードウェアとフォント込みでお値段が150万〜200万円ほどする代物なのだが、ただでさえMacintoshのほうが仕事の引き合いが多いのに、未経験の人間にELWINなどという非常に高価でそのうえ超マイナーな組版ソフトを使わせるくらいなら、Mac DTPを教えてあげたほうが本人のためになるし、ひいては会社のためになると思うのだが、そんな考えはまったくないらしい。

ひとつだけわかっていることのは、業者はニッコニコで笑いが止まらないということだけだ。

それにしてもこの会社は毎年この時期になるとどう考えても散財だろうと思われるようなことをするのだが、私にはその理由がわからん。年度末だから経理上の調整でこうやってむりやりに金を使っているのかもしれないが、私たち社員にしてみればそんなムダな物に金を使っていないで、少しでも給料を上げろよと思わずにはいられない。

しかし、当社の社長は毎年3月末にさんざん散財したあげく、毎年4月の給料日(昇給)が近くなると決まって「印刷業はどこも厳しい」とか「資金を貸してくれるところが少なくなっている」とかいいだすのである。

そのうち「昇給はできればしてあげたい」とか「若くてやる気のある人は評価したい」とかいいはじめるのだが、若くてやる気のある人間なんかこの会社にいるのか? みんなおじさん、おばさんばっかりじゃないか。

どうも当社の社長はいいことばかりいっているのだが(どこもそうなのかもしれないが)、最新鋭の機器を入れると会社の資産になるから会社の価値が上がると思うのか(置く場所がなくなるくらい機器を導入するのはなにか経営上の理由があるのかもしれないが、人間の座る場所がない)、はたまた自分の虚栄心が満たされるのかは知らないが、いくら5,000万円の最新機器を導入したとしても、それを使う人間がアンポンタンでは意味がないではないか。

逆に20万円のパソコンに5万円の組版ソフトをインストールして、然るべき人間が然るべく使えば、それこそ10倍、20倍の価値が出るのではないか?

たしかに5,000万円の機器を導入するにはそれだけの資産がなければならないが、その機械の価値を決めるのはそれを使う人間ではないか。5,000万円だからすごいのではなく、結局はそれを使う人間がその機械の価値を決めるのだ。

だからいくらインフラがすばらしく整っていても、人間に金を使わないこの会社はもう終わっているのだろうなあ。

まあ会社のトップである社長の経営方針だし社長の金なので、6階建てのビルを7階に増築しようが、豪華なマンションを買おうが、まったくかまわないが、そんな会社で一番かわいそうなのはそんな会社に雇われている社員*1ばかりなり、か?

*1:でもほかの社員に聞くとこの会社で働くのは結構幸せらしい