上司は本当に偉いのか?


先日、悪行の数々が社長にばれてしまった私の直属の上司*1だが、ここのところ挙動が不審なのである。

というのも、以前から社長に好かれてはいなかったうえにさらにいままでの悪行が発覚し、話はおろか目も合わせてもらえないらしく、さすがに「これはなんかあったぞ」と気がついたらしい*2

そのうえ自分でも思い当たる節があるらしく、このまま排除されてしまうのではないかと仕事中もそわそわしているうえに、私たちに内線がかかってくるとじ〜っと聞き耳を立てているのである。いまさらビクビクしてもしょうがないと思うのだが、日々恐々としながら過ごしている様子は滑稽である。

最初はなんでこんなにビクビクしているのか理由がわからなかったのだが、隣人に聞いたところによると、いま会社をクビになったりすると、再就職先はないし、最近買ったばかりのマンションのローンも払えなくなってしまうので、絶対にこの会社を辞めるわけにはいかないというのを喫煙所でぽそぽそといっていたそうな(私がなんでそんなことをわざわざいうのだろうといったら、隣人は同情を買うためだろうといっていた)。

………別に理由なんざどうでもいいが、見苦しい。

ま、弱い人間とみるとトコトン虐げるくせに、権力のある人間や強い人間にはへーこらするような人間なんていうのはしょせんそんなものだが、そもそもそういう人間が管理職になるというのがおかしいのである。

だいたい部長とか課長とかいわれて喜んでいる人間というのは、たんに会社に長くいるからという理由で部長とか課長になったのに「自分の仕事が認められたから出世した」とか本気で口にするような厚かましい人間が多いのだ。それに出世したといっても、たかだか40人くらいの会社で部長、課長になったからといってたかが知れていると思うのだが、本人は「やっと会社に認められた」といたってご満悦のご様子。

とはいっても、印刷所なんていうのは古い体質が染みついているので、会社に10年、20年といれば(個人差はあるだろうが)誰だって部長、課長になるのだ。ということは、会社の売上を伸ばしたとか社内の業務を効率化できるシステムを構築したとかそんなことにはまったく関係なく、なにをしているのかよくわからないけれども、とにかく会社に10年、20年いる人間が部長や課長になってしまうのだな。

どうもやつらの頭のなかでは、

会社に長くいる人間は偉い→長くいた人間は部長、課長になれる=だから部長、課長は偉い

という図式が成り立つらしいが、そんなものは迷信だ。なんの意味もなく10年も20年も会社にいるような人間を、部長や課長にしてなんの意味があるというのだ?

そりゃ「会社に長くいた」というのは評価されるべきだという意見もあるかもしれないが、そんなものは賞状と金一封でももらえばいいだけの話であって、本当に会社に必要な人間が長くいるのならいいが、別にどうでもいい人間が会社に長くいるのは会社にとってマイナスなんである。それに会社に本当に必要な人間というのはごく少数*3であり、それ以外の人間はいくら仕事ができるからといっても別にいなきゃいないでたいして困らないのである。組織というのはそういうものだ。

とはいうものの、そんな人間を部長や課長にしてしまう会社に一番の問題があると思うのだが、なにせトップがはだかの王様だからなあ……。

でも、やつらが本当に排除されたらおもしろいだろうなあと期待しているのだが、結末やいかに。

本日の結論:

上司は別に偉くない。部長はドブちょうで、課長はバカちょうである。

*1:部長とか課長とかよばれているおばさん2人。しかも姉妹

*2:というか、いままでばれてないと思っていた根性がすごいが

*3:規模や業態にもよるだろうが