新生パワーコール


OT隊長が新生銀行に口座を持っているというのを聞いて、前々から口座を開設したいと思っていたのだが、先日急に開設しようと思い立ち、オンラインで口座開設の申し込みをした。

ブラウザ上で必要事項を入力し、プリントアウトした書類にハンコを押して送ろうと思ったら、本人確認書類の(B)(電話・電気・水道・ガス・NHKいずれかの請求書・領収書の原本)が用意できない(ちなみに本人確認書類の(A)は免許証等のコピー)。

電話は数年前に止めてしまっているし、電気・水道代は自分で払ってないし、ガス代の明細には正式な住所が入っていないし、NHKは不祥事が発覚する前から払ってないし(だってテレビはゲームのモニタ用だもの)、ほかに該当するものはあるのかと新生銀行のサイトをくまなく探してみるがみつからない。

別にいますぐ口座がないと困るわけではないのだが、すぐにでも開設したいのにできないとなると、無性にやりたくなるのが人情というものである。

なので、メールを送ろうかと思ったのだが、書くのがめんどうくさい。しようがないので明日にでも電話をするかと、サポートの電話番号と時間を確認すると、

24時間365日受付
新生パワーコール0120−456−860
※携帯電話からも上記新生パワーコールをご利用いただけます。
※新生総合口座PowerFlexは個人のお客さま専用の総合口座です。

おお!! 「24時間365日受付」ですよ。お母さん!!

なにかのまちがいだと思ったのだが、おもしろそうなので電話を掛けてみることにした(フリーダイヤルだし)。どうせ「ただいま混み合っておりますのでお待ちください」といって待たせるだけ待たせて、結局オペレータは出ないのだろうと思いながら、夜中の12時すぎに半分ひやかしで電話を掛ける。

すると案の定「ただいま混み合っておりますのでしばらくお待ちください」というアナウンスを5分ほど聞かされ、私はやっぱりなと思い、電話を切ろうとすると、「大変お待たせいたしました。カスタマーサポートのハガでございます」という声が聞こえた。

「おお!?」

まさか電話に出るとは思わなかったので(電話してるんだから出るのは当たり前なんだけど)びっくりした私は思わずあがってしまい、しどろもどろで「口座を開設したいのだけれども、本人確認書類の(B)が用意できないのでほかに該当するものはないですか」といったようなことを聞くと、ハガさんは丁寧に「はい、はい」と相づちを打っていたが、「では、携帯電話の料金の請求書、領収書でもけっこうです」とおもむろにいわれた。

が、ちょうど手元にあったウィルコムの明細には住所は入っているが請求書とか領収書という記載がない。「これでも大丈夫ですかね?」とたずねると、ちょっと悲しそうに「本人確認書類の(A)と同じ住所が入っていて、請求書、領収書という記載があれば大丈夫です」と再度同じことをいわれたので、これ以上は聞いてもわからなそうだと判断し、「ほかに用意できそうなのは住民票くらいしかないんですけど」というと、急に弾んだ声で「住民票の写しをご用意いただけるのであれば1枚で結構です」といわれた。

「へ? 住民票だけでいいんですか?」と確認すると「はい、住民票の写しだけで結構です」といわれたので、(サイトにはそんなこと書いてなかったよなあと思いながらも)「ああ、そうですか。それなら用意できそうです。夜分遅くにどうもすいませんでした」と(夜遅くの電話がはばかられたので)さっさか電話を切ろうとすると「ご利用ありがとうございました。カスタマーサポートのハガが承りました」という声が聞こえたので、私はぺこぺこと頭を下げながら丁重に携帯電話を切った。

夜中なんか酔っぱらって掛けてくるようなやつもたくさんいるのではないかと思いながら、サービスとはこういうことなのだと私は清々しい気持ちになった。

なかなかやりますのう。新生銀行