同居人の実家に入籍の報告をしに行ってきた


のであります。

というのも、つい先日、唐突に


 「9月1日に入籍するぞ!!」


といわれ、


 「ああ、そうですか。別にボクはかまいませんけど……」

 「なんだ、そのつれない返事は?」

 「いえ、あの、その、誠に申し上げにくいのですけれども……」

 「なんだ? もごもごいっていないではっきりいえ!」

 「はあ、ええと婚姻届でしたっけ? それを出しに行くのはまったくかまわないのですけれども、婚姻届を提出するには自分たちの署名以外に証人の署名が必要だと思うのですけれども……」

 「ん? それがなんだ?」

 「誰かに署名を書いてもらわないといけないということは、どなたに書いてもらうにしても相手の都合を考えないといけないのではないかと思うのですけれども……」

 「だから?」

 「いえ、ですから、署名をどなたにお願いするつもりなのかわかりませんけれども、早めにお願いしておかないと提出したい日に間に合わないのではないかと……」

 「……あ! そういえばそうだね」


てなわけで、彼女のお姉さまに連絡を取ったところ、今週の日曜日にお姉さんの家族(夫妻と息子×2)で(彼女たちの)実家に行くというので、なぜか


 「うち(彼女)の母ちゃんはもとより、姉ちゃん家族にも(私のことを)ちゃんと紹介していないから、署名をしてもらうついでにあいさつをしておこう」


ということになり、本日きゅうきょ彼女の実家に行くことになったのであります。

なもんで、このクソ暑いなか、スーツを着てネクタイを締めてのこのこと出かけたのでありますが、いざ着いてみたら先方のお母様はずいぶんと朝早くに外出してしまったそうな。


 「……ま、別にボクはいいですけど、ね」


そしてなんやかやしつつ、先方のお母様抜きで家族会議みたいなことをして帰ってきたのでありますが、先方の実家に正式におうかがいし、しゃちほこばってあいさつをしたら、えらいくたびれてしまいました。


 「……別に相手の両親と結婚するわけじゃないのに、なんでこんなに大騒ぎするのだろう?」


私には不思議でなりません。